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「外出」は、認知症予防・進行予防にとても効果的な活動の一つです。単なる気分転換ではなく、身体・脳・感情・社会性を同時に刺激するため、多面的な効果があります。
サロン・ド・キッチン北須磨では、4月~5月にかけて、外出に重点的に取り組んでいます。
①お花見
日本人にとって、お花見は特別な意味があるのではないでしょうか。要介護になっても、お花見や初詣など、近場でも、その時期に行けるということは、最低限度の文化的生活を保障する観点からも必要なことだと思います。しかし、なかなか家庭では高齢者をお花見に連れて行ってあげることも難しく、デイサービスには大きな期待がかかっていると思います。
サロン・ド・キッチンでは、料理デイらしく、午前にお弁当をみんなで作って、それぞれに弁当箱に詰めてお花見に出かけました。要介護高齢者の場合、ブルーシートを敷いて地面に座ることができる方は少ないので、この度はアウトドア用の椅子(サイドテーブル付き)と椅子に取り付けるドリンクホルダーを用意しました。
②兵庫大仏
神戸に住んでいてもご存じない方もいっらしゃいましたが、晴天の中に悠然と鎮座する大きな大仏様を拝んで「これで極楽に行けるわー」と素直な感嘆の声が漏れてきて、スピリチュアルケアにもなっていることを感じました。
③多聞寺のカキツバタ
神戸新聞朝刊の1
面に記事をみつけて、その日の内に、「午後から行きましょう」となりました。天気とご利用者様の体調さえよければ、急遽外出することも珍しくありません。よく外出行事は、計画が大事と言われますが、それは勿論なのですが、「計画して、当日の諸条件が悪いのに無理して行く」よりは「いつでも出かけられる準備をしておいて、諸条件がそろった時に、無理のない範囲で行く」方が、結果としては、労力もリスクも少ないのではないかと考えています。朝刊の記事を見てきれいなカキツバタを見たいと思いでかけたわけですが、ご利用者様からは「実物はやっぱり写真以上やなあ、きれいやわー」とうっとりした声が聞かれました。
④その他
須磨海岸(車いすの方もいらっしゃいましたが、波打ち際までみんなで行きました)
六甲アイランドのバラ園(無料のバラ園としては、神戸では一番では?)
フルーツフラワーパーク(広々としてきれいな場所を屋根付きの回廊で歩けるのが素晴らしい)
ポーアイのしおさい公園(神戸らしいみなとの風景を静かに楽しむならココですね)
烏原貯水池(森林と小川の景色がみられるスポットは神戸では数少ないので貴重です)
しあわせの村(安全に、気持ちよく歩けます)
サロン・ド・キッチンは小規模なので、こんなにたくさんの外出が出来ました。ご利用者様も、きれいなお花、広々とした景色、懐かしい場所に出かけることで、いつも以上に歩行も伸びて、帰りの車では居眠りされる方もチラホラ。
最後に、*外出が認知症予防に役立つ理由 *をまとめておりますので、
*1. **脳への刺激が増える*
外出すると、施設内とは違う景色・音・匂い・人との出会いがあります。
例えば:
– 季節の花を見る
– 店で商品を選ぶ
– 道順を確認する
– 周囲の会話を聞く
これらは、
– 記憶
– 注意力
– 判断力
– 見当識(場所・時間の理解)
を自然に使うため、脳活性化につながります。
*2. **「歩く」が脳血流を増やす*
歩行や軽い移動運動は、脳への血流を増やします。
特に高齢者では、
– 下肢筋力低下
– 活動量低下
– 閉じこもり
が認知機能低下と強く関連しています。
外出は、
– 歩行
– 立位保持
– バランス調整
を自然に行えるため、運動療法としても有効です。
*3. **感情が動く*
認知症予防では「感情刺激」が非常に重要です。
外出では:
– 「懐かしい」
– 「楽しい」
– 「また来たい」
– 「きれいやね」
など感情表現が増えます。
感情が動くと、脳の海馬や前頭葉が刺激され、意欲低下や無気力予防にもつながります。
*4. **社会交流が増える*
デイサービス利用者は、孤立感が認知症悪化要因になることがあります。
外出時には:
– 店員との会話
– 地域住民との交流
– 利用者同士の会話
が自然に生まれます。
これは「社会的認知」を維持する効果があります。
*5. **「役割」が生まれる*
特に効果的なのは“目的のある外出”です。
例:
– 買い物
– おやつ選び
– 園芸用品購入
– 神社参拝
– 地域イベント参加
「自分で選ぶ」「誰かのために行う」が加わると、主体性が高まり、前頭葉機能の活性化につながります。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。